FX(外国為替証拠金取引)とは?|FX取引の例、通貨ペアの種類など初心者が押さえておきたい基礎知識
FX って聞いたことあるけど、いまいちピンとこない。そもそも、FXや通貨取引と一口に言っても一体どういう理屈なのだろう。聞いたことはあっても、完全に理解していない方も多いかもしれません。
例えば海外旅行を思い浮かべてみると、自国通貨である円を、現地の通貨に両替しなければその国でお金は使えませんよね。しかし一方で、FX取引では多くの人々が利益を得るためだけに取引に参加し、通貨を売買しています。
この記事では、「FXとは?どういう理屈なの?」といった疑問に答え、FX取引の例を分かりやすく解説していきます。また、FXはしばしば差金決済取引(CFD)を通じて取引されるため、CFD取引の意味やCFD FXの仕組みについても詳しく見ていきます。それでは一つ一ついきましょう。
FXとは?
FXがどのように機能するのか?という疑問に答えるためには、そもそもまずFXとは何なのか?について理解する必要があります。
FX(Foreign Exchangeの略)は、ある通貨を別の通貨に交換するプロセスのことで、外国為替証拠金取引とも呼ばれます。この際、常に為替レートが介在し、どれだけの通貨を交換できるかが決まります。為替レートは時間とともに上下し、通貨の交換コストに影響を与えます。

為替レートは、世界的なニュース、政治、経済、さらには自然災害などの外部要因によって大きく左右されます。これらの要因は通貨の価値を劇的に変動させ、ある通貨が強くなったり、他の通貨が弱くなったりします。適切なリサーチを行いFX市場の変動を理解しているトレーダーであれば、チャンスを見出しうまく活用することができるでしょう。
外国為替証拠金取引に関する金融庁のページはこちらをご覧下さい。
通貨取引の仕組み

FXでは、通貨は常にペアで取引されます。これらは通貨ペアまたはFXペアと呼ばれます。
通貨ペアは、常に一方の通貨を売り、もう一方の通貨を買う形で取引され、為替レートは一方の通貨を買うために必要なもう一方の通貨の量を表しています。
通貨取引がどのように機能するかを理解するためには、まず2つの基本用語を理解する必要があります。
各通貨ペアは、基軸通貨と決済通貨で構成されています。基軸通貨は最初に記載されている通貨で、購入される通貨です。決済通貨は2番目に記載されている通貨で、基軸通貨1単位を買うために必要な金額を示してます。
簡単なFX取引の例を見てみましょう。
例えばEUR/USDペアの場合、ユーロが基軸通貨、米ドルが決済通貨です。
EUR/USDが1.1000で取引されている場合、1ユーロは1.10米ドルの価値があります。もしFXトレーダーがユーロが米ドルに対して上昇すると予想した場合、EUR/USDを買います。逆に、ユーロが米ドルに対して下落すると予想した場合は売る、ということになります。
具体的なFX通貨ペアを実際にチェックして、どんな通貨ペアがあるのか理解を深めてみましょう
FX取引の例:EUR/USD
引き続きFX取引としてEUR/USDを例に、よりリアルなシナリオを想定しながら、通貨取引がどのように機能するかについてさらに詳しく見ていきましょう。
例えば、EUR/USDを1.1000で買ったとします(つまり1ユーロを1.10米ドルで購入)。数日後、価格が1.1500に上昇した場合、ユーロがドルに対して強くなったことになります。この価格でポジションを決済(売却)すれば、利益が出ます。
もう少し掘り下げて見てみましょう:
- EUR/USDで1ロット(基軸通貨100,000単位)の買いポジションを1.1000でオープンします。
1.1000 × 100,000 = 110,000 USD - ユーロがドルに対して上昇し、価格が1.1500に。ポジションを決済(売却)します。
1.1500 × 100,000 = 115,000 USD - この取引の利益は115,000 – 110,000 = 5,000 USDです。
(注意:これは非常に単純化されたFX取引の一例ですので、スプレッド、手数料、その他の取引コストは考慮されていない点にご注意下さい)
ここまでで「通貨取引はどのように機能するのか?」の基本的な答えと、シンプルなFX取引の例を通じて基礎知識をお伝えしました。次は、さまざまな通貨ペアやCFD FX取引について、さらに詳しく見ていきましょう。
通貨ペアの種類
通貨取引の役割を理解するうえで重要となってくるのは、さまざまな種類の通貨ペアについて理解することです。
適切な通貨ペアを選ぶことは、FXトレーダーにとって最も重要な決断の一つです。各ペアには独自のリスク、ボラティリティ、典型的な価格動向パターンがあります。
通貨ペアには主に3つの種類があります。
- メジャーペア
- マイナーペア
- エキゾチックペア
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
メジャーペア
FXにおけるメジャーペアは、最も流動性が高い7つの通貨ペアで、すべて米ドルを含みます。これらは最も取引量が多く、FX市場の大部分を占めています。
メジャーペアの例:
| 通貨ペア | 通貨名 | ニックネーム |
| EUR/USD | ユーロ / 米ドル | Fiber |
| GBP/USD | 英ポンド / 米ドル | Cable |
| AUD/USD | 豪ドル / 米ドル | Aussie |
| NZD/USD | NZドル / 米ドル | Kiwi |
| USD/CAD | 米ドル / カナダドル | Loonie |
| USD/CHF | 米ドル / スイスフラン | Swissie |
| USD/JPY | 米ドル / 日本円 | Gopher |
マイナーペア
FXにおけるマイナーペアは、米ドルを含まない中でアクティブに取引される7つの通貨ペアです。主なものは、メジャーペアで登場した通貨同士の組み合わせですが、USD/SEK(米ドル/スウェーデンクローナ)やUSD/DKK(米ドル/デンマーククローネ)のように米ドルを含むものも一部マイナーに分類されます。
マイナーペアはメジャーペアほど取引量は多くありませんが、それでも高い流動性を持つFXペアです。流動性は通貨取引がどのように機能するのかを理解する際に重要で、流動性が高いほど取引の出入りがしやすくなります。
マイナーペアの例:
| 通貨ペア | 通貨名 |
| EUR/GBP | ユーロ / 英ポンド |
| AUD/NZD | 豪ドル / NZドル |
| EUR/JPY | ユーロ / 日本円 |
マイナーペアはメジャーペアよりややボラティリティが高い場合があるため、ある程度経験のあるトレーダー向きな傾向があります。もし中級から上級者の方で米ドル関連以外の取引に挑戦したい場合であれば、これらの通貨ペアは良いスタートとなるかもしれません。
エキゾチックペア
エキゾチックペアは、メキシコペソやタイバーツなど新興国の通貨と、米ドルやユーロなど先進国の通貨を組み合わせたものです。エキゾチックペアの流動性はメジャーやマイナーよりもはるかに低く、そのため他のペアと比べるとFXトレーダーにはそこまで人気がありません。
エキゾチックペアの例:
| 通貨ペア | 通貨名 |
| USD/MXN | 米ドル / メキシコペソ |
| EUR/PLN | ユーロ / ポーランドズロチ |
| GBP/ZAR | 英ポンド / 南アフリカランド |
エキゾチックペアはボラティリティが高く、より大きな利益を狙いたい経験豊富なトレーダーにとっては魅力的かもしれません。
FXとは何か、どのように機能するのかに対する答えには、まだ続きがあります。通貨ペアはしばしばCFDとして取引されます。CFD FX取引は、動きの速いレバレッジ市場です。ここでさらにもう一歩踏み込んで、CFD取引の意味を解説したいと思います。
CFD取引とは

もし今後真剣にFX取引をやっていくのであれば、FX取引やそれがどう機能するのかについて完全に理解するためにも、CFD取引の意味を知っておく必要があるでしょう。
CFDの観点から通貨取引はどんな役割を果たすのでしょうか。
FXペアはしばしばCFD(差金決済取引)として取引されます。CFDとはトレーダーがブローカーと結ぶ契約で、資産を所有せずにその価格変動に投資できる仕組みのことです。
CFD FX取引では、トレーダーは特定の通貨ペアが一定期間の間にどれだけ動くかを予想して取引を行います。トレーダーの損益は、ポジションを開いた時と決済した時の価格差によって決まります。
このCFD取引において重要なポイントは、トレーダーが実際に原資産を所有することなく、市場にアクセスできるという点です。FX取引の場合、原資産は通貨ペアです。これがCFD FX取引の本質です。
CFD取引では、次のような取引が可能です。
- ロング(買い):価格が上昇すると予想する場合。例えば、EUR/USDが上昇すると考えたら買い注文を出します。EUR/USDの価格が上がれば、エントリーと決済の価格差が利益となります。価格が下がれば、その差額が損失となります。
- ショート(売り):価格が下落すると予想する場合。例えば、EUR/USDが下落すると考えたら売り注文を出します。価格が下がれば、エントリーポイントと決済価格の差額が利益となります。逆に価格が上がれば損失となります。
pipsとロット|CFD取引について
CFD取引を完全に理解する上で、pipsとロットが何かを知る必要があります。これらは通貨取引がどのように機能するのかを理解する上で重要であり、取引の規模や利益を測るために使われます。
ほとんどの主要通貨ペアでは、1pipは小数点以下4桁目、つまり0.0001を指します。CFD FX取引の例として、EUR/USDを1.1000で買い、後で1.1200で決済した場合、200pipsの上昇となります。
1.1000から1.1200への動きは0.0200なので、0.0200 ÷ 0.0001(1pip)=200pipsとなります。
CFD FX取引における標準「ロット」は、基軸通貨10万単位です。EUR/USDの1ロットを買うと、ポジションサイズは100,000ユーロ(1.1000の場合、100,000ユーロは110,000米ドル相当)となります。
このFX取引を例に、どのように実際の利益や損失になるか詳しく見てみましょう。
- EUR/USDは米ドル建てなので、標準ロットの1pipは次のように計算されます:
100,000ユーロ × 0.0001 = 10米ドル/pips - したがって、200pipsの動きは:
200pips × 10米ドル = 2,000米ドルの利益(スプレッド、手数料、その他のコストは考慮していません)。
逆方向に動いた場合は2,000ドルの損失となります。
CFD FX取引について疑問に思っていた方、ここがポイントです。
CFD取引は、通貨を実際に購入せずに市場の価格変動に投資する方法であると定義できます。CFD FX取引はトレードの世界で広く使われており、ここでは通貨とFX取引の例に焦点を当てましたが、多くのトレーダーは他のアセットクラスでもCFDを利用しています。
例えば:
CFD取引について理解したら、さまざまな市場で活用できるトレード戦略について学習を始めましょう。
CFD取引のメリット
レバレッジ
CFD取引の最も魅力的な特徴の一つとしてほとんどのトレーダーが挙げるのがレバレッジです。レバレッジはCFD FX取引で一般的に利用されており、少額の証拠金で大きなポジションを持つことができます。
FX取引の例として、EUR/USDを取引したい場合、100ドルの証拠金を入れるとします。1:30のレバレッジなら、3,000ドル分のEUR/USD(証拠金の30倍)の取引ができます。大きなポジションを持つことで、小さな値動きでも大きな利益につながる可能性がありますが、その反面、損失も大きくなるリスクがあります。
ロング・ショート両方可能
一般的な投資では、安く買って高く売ることで利益を得ます。しかし、上記のCFD取引の意味でも述べたように、CFD取引では価格が上昇しても下落しても利益を狙うことができます。価格が上がると思えばロング(買い)、下がると思えばショート(売り)を選択できます。
資産の所有は不要
CFD取引では、実際に資産を購入する必要がありません。資産の価格変動に合わせて取引をするだけです。そのため、CFD取引はより迅速で、従来の投資のように資産自体を購入する必要がない分、柔軟にポジション調整が可能です。
複数アセットクラスへのアクセス
CFDは、MT4やMT5などの単一の取引プラットフォームを通じて、幅広い市場で取引できます。これにより、ポートフォリオを分散し、さまざまな分野で取引チャンスを見つけることができます。
まとめ
FX取引とは?
FX取引とは、通貨ペア(例:EUR/USD)を通じて一方の通貨を別の通貨に交換することです。ペアの価格変動による損益が発生し、その結果はポジションサイズ、レバレッジ、取引コストなどの影響を受けます。
通貨取引はどんな仕組み?
一方の通貨を買い、同時にもう一方の通貨を売ることで交換します。購入した通貨を受け取り、もう一方の通貨を取引の支払いとして使用します。
CFD FX取引の例としてどんなものが挙げられる?
ユーロが米ドルに対して上昇すると考えた場合、EUR/USDを買います。予想通り価格が上昇したらポジションを決済します。オープン時とクローズ時の価格差が利益となります。
CFD取引とは何か簡潔に教えてください。
CFD取引とは、資産の価格が上がるか下がるかを予想して取引することです。CFD取引では実際に資産を所有しません。
結論
まとめると、FX取引とは何か、どのように機能するのか?を理解する上で、一方の通貨を買い、もう一方の通貨を売るという考え方が基本となります。皆さんがこの記事を読み、FXについて抱いていた基本的な疑問が解消できているなら幸いです。
さまざまな通貨ペアの種類を学ぶことで、実際に取引をこれから始める前にしっかりとした基礎を築くことができます。CFD FX取引を行う場合は、CFD取引の意味やレバレッジ利用に伴うリスクについても学ぶことが、安心して取引を行う上で重要となってきます。
ECアカデミーの記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回の記事でお会いしましょう!
次の記事:FX取引の仕組み|その市場構造(マーケットストラクチャー)とは
注記:
本コンテンツは一般的な情報提供および教育目的のみを意図しており、投資の助言や個別商品の推奨をするものではありません。記載されている例はあくまで教育目的であり、取引の提示や勧誘として扱わないでください。本資料は、読み手の投資目的、財務状況、ニーズを考慮していません。CFD取引は高リスクであり、損失が預託金を上回る場合があります。