FX取引完全マニュアル|注文方法・ロット・Pips・売買タイミングを徹底解説
FX(外国為替証拠金取引)は、世界中の通貨を売買して利益を狙う金融取引です。しかし、初めてFX取引を行う際には「どのように注文するのか」「ポジションサイズはどう決めるのか」「Pipsって何?」など、疑問が多くあるものです。
本記事では、FX取引の基本から実践までを初心者向けにわかりやすく解説します。この記事を読んで、実際にFXを取引するための準備を整え、適切な売買判断をするための参考にしましょう。
1. FX取引の基本:どのように通貨を売買するのか?
FX取引は「通貨ペア」を対象に行います。たとえば「USD/JPY(米ドル/円)」なら、米ドルを買って円を売る(またはその逆)という取引を意味します。
FXの特徴は、価格の上昇・下落どちらでも利益を狙えることです。
- 買い(ロング)エントリー:価格が上がれば利益
- 売り(ショート)エントリー:価格が下がれば利益
そのため、相場の動きに応じた柔軟な戦略が重要です。
2. 注文方法の種類と使い分け
FX取引には複数の注文方法があります。それぞれの特徴を理解して、状況に応じた使い分けをしましょう。
成行注文(なりゆきちゅうもん)
現在の価格ですぐに取引を実行する方法。相場の動きが速いときや、すぐにポジションを取りたい場合に使います。
指値注文(さしねちゅうもん)
FXの指値注文とは、特定の価格を指定して注文を出す方法です。買い注文の場合は、現在のレートよりも低い価格を指定し、売り注文の場合は、現在のレートよりも高い価格を指定します。指定した価格にレートが到達した場合にのみ注文が成立するため、希望する価格で取引を行いたい場合に有効です。
逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)
指定した価格に到達したら、自動的に新規または決済の注文を出す注文方法です。通常、指値注文とは逆に、現在の価格よりも不利な価格で注文を出すことを指します。例えば、現在のレートよりも高い価格で買い注文を出したり、現在のレートよりも低い価格で売り注文を出したりします。先ほどの指値注文は現在価格よりも「下がったら買う」または「上がったら売る」という注文でしたが、今回は指値に「逆」がついています。先ほどの指値注文の逆なので、現在価格よりも「上がったら買う」または「下がったら売る」という注文になります。
*こちらの記事では、成行注文、指値注文、逆指値注文を徹底解説しています。本記事と合わせてお読みください。
3. ロット数とポジションサイズの決め方
FX取引では、「どれくらいの通貨量を取引するか(=ロット数)」を決める必要があります。ロットとは取引単位のことで、一般的には以下のように定義されます:
- 1ロット=10万通貨(スタンダードロット)
- 0.1ロット=1万通貨(ミニロット)
- 0.01ロット=1,000通貨(マイクロロット)
適切なロット数を決めるためのポイント
- 自分の口座資金(証拠金)に対して、リスクを1〜2%以内に抑えるのが基本
- ストップロス幅(損切りの幅)を想定し、リスク額÷ストップ幅(pips)=1pipsあたりの許容損失からロットを計算
4. Pips(ピップス)とは何か?
Pipsとは、為替レートの最小変動単位のことです。たとえば、USD/JPYで「110.00 → 110.50」に変動した場合、50pipsの上昇を意味します。
- USD/JPYでは、小数点第2位が1pip
- EUR/USDでは、小数点第4位が1pip
Pipsは利益や損失の計算に使われ、FX取引の基礎指標です。
5. エントリーとイグジットのタイミングを見極めるには?
FXで成功するには、「どこで入って(エントリー)、どこで出るか(イグジット)」の見極めが重要です。
■ エントリーの基本戦略
- トレンドフォロー型:上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売り
- ブレイクアウト型:価格が一定のレンジを抜けたタイミングでエントリー
- 押し目買い/戻り売り:一時的な逆行を待ってから、トレンド方向にエントリー
■ イグジットの基本戦略
- 目標利益(リミット)と損切り(ストップ)を事前に設定する
- 利益確定は「直近高値・安値」「フィボナッチリトレースメント」「移動平均線」などを参考にする
■ 注意点
- 感情でエントリーやイグジットを決めない
- 必ず事前に損切りラインを設定し、計画的な取引をする
6. 実際のFX取引の流れ
- 取引する通貨ペアを選ぶ
- チャートを確認し、相場環境を分析する
- ロット数・損切り・利益目標を設定する
- 注文方法を選んで発注する
- 取引中は感情に流されず、ルール通りに管理する
- リミット・ストップ注文または手動で決済して終了する
まとめ:FX取引を始めるなら、基礎を固めて戦略的に
FX取引は、正しく学び、リスク管理を徹底することで着実に成長できる金融取引です。注文方法やポジションサイズ、Pips、売買のタイミングなど、基礎を理解したうえで、自分なりのトレードルールを作ることが成功への近道です。
これからFX取引を始める方は、まずは少額で練習しながら、自分のスタイルを確立していきましょう。