FXロット・Pipsの基礎|計算方法と取引量の目安
FX取引を始めるにあたって、「ロットとは何か」「pipsとは何か」といった基礎用語を正しく理解しておくことは非常に重要です。これらの単位を理解し、正確に計算できるようになることで、リスク管理や利益の見積もりが正確にできるようになります。
本記事では、FX初心者の方にもわかりやすく、ロットとpipsの意味や1ロットとはどのくらいの取引量なのか、具体的な計算方法とともに解説していきます。
ロットとは?FXにおける取引単位
「ロットとは」FXにおける取引数量を表す単位です。株式でいうところの「1株、100株」に相当します。FXでは、基本的に以下の3種類のロットサイズが使われます。
| ロット数 | 通貨量 | 呼び方 |
| 1ロット | 100,000通貨 | スタンダードロット |
| 0.1ロット | 10,000通貨 | ミニロット |
たとえば、米ドル/円(USD/JPY)の通貨ペアで1ロットとは「10万ドル分の取引」を意味します。FX業者によっては最低取引単位が0.01ロットから可能なところも多く、初心者でも小さな金額から始めることができます。
EC Marketsでも、最小取引量は0.01ロットとなっています。
pipsとは?価格変動の単位
「pipsとは」通貨ペアの価格変動を測る最小単位のことです。通貨ペアによって1pipの定義が異なりますが、以下のように覚えておくとよいでしょう。
- USD/JPYなどの円絡みの通貨ペアでは、1pip = 0.01円
- EUR/USDやGBP/USDなど、円以外の通貨ペアでは1pip = 0.0001ドル
たとえば、USD/JPYが「110.00円」から「110.50円」まで動いた場合、50pipsの値動きがあったことになります。
pipsとロットを使った損益の計算方法
FX取引では、「pips × ロット数 × 通貨量」で損益を求めることができます。具体的な計算方法を見てみましょう。
例1:USD/JPYで1ロット(100,000通貨)を取引
- エントリー価格:110.00円
- 決済価格:110.50円
- 値動き:+50pips
- ロット:1ロット(=100,000通貨)
損益 = 50pips × 100,000通貨 × 0.01円 = 50,000円の利益
1pipあたりの価値(円絡みの場合)は以下の通り:
| ロット数 | 1pipあたりの価値 |
| 1ロット | 約1,000円 |
| 0.1ロット | 約100円 |
| 0.01ロット | 約10円 |
例2:EUR/USDで0.1ロット(10,000通貨)を取引
- エントリー価格:1.1000
- 決済価格:1.1050
- 値動き:+50pips
- ロット:0.1ロット(10,000通貨)
損益 = 50pips × 10,000通貨 × 0.0001ドル = 50ドルの利益
※日本円での利益を求める場合は、その時のドル円レートをかけます。たとえば、1ドル=150円なら「50ドル × 150円 = 7,500円の利益」となります。
取引量(ロット数)の目安とリスク管理
ロット数を大きくすると、当然ながら得られる利益も大きくなりますが、それに伴いリスク(損失)も大きくなります。資金量に応じた適切な取引量を選ぶことが重要です。
こちらの記事では、ロスカットの仕組みを説明しております。よろしければ、合わせてお読みください。
資金別・推奨ロット数の一例
| 資金 | 推奨最大ロット数(USD/JPY) |
| 10万円 | 0.01〜0.02ロット |
| 50万円 | 0.05〜0.1ロット |
| 100万円 | 0.1〜0.2ロット |
これはあくまで目安ですが、初心者のうちは「1回の損失が資金の2%以内」に収まるようロット数を設定すると、長期的なトレードが安定します。
まとめ:ロットとpipsの理解がFX取引の鍵
FXにおいて、「ロットとはどのくらいの通貨量か」「pipsとはどんな単位か」を理解し、正しく計算できるようになることで、取引の損益を正確に見積もることが可能になります。
特に初心者の方は、いきなり大きなロットで取引するのではなく、0.01ロット(1マイクロロット)などの少額取引から始めることをおすすめします。少ないリスクでpipsの値動きを体感しながら経験を積むことが、将来的な利益につながります。
適切なロット数の設定と、pipsによる損益管理の技術を身につけて、堅実なFX取引を目指しましょう。